FXの含み益はポジションの評価額が上がっただけでは本当の利益ではなく、決済を行って確定することで本当の利益になるのです。利益を確定するタイミングは、一般的には目標額に達したときやテクニカル指標から売却のシグナルが出たときですが、FXの上級者は異なるタイミングで利益を確定します。上級者は、一括で利益を確定することはしません。ポジションを取り目論み通りに相場が動き、投資戦略において許容できるリスクの額以上の含み益が出たら、ポジションの半分を決済して利益を確定します。
そして残りのポジションのストップロスを損益がプラスマイナスゼロになる損益分岐点まで引き上げます。そうしておけば、そこから相場が逆方向に動いても損失が出ることはありません。あとは相場を見守り、可能な限り利益を伸ばして転換点が訪れたと判断できた時点で残っているポジションを決済し全ての利益を確定するのです。このように、2段階の利益確定を行うことでリスクをゼロにしながら利益を伸ばすことができるのです。
また、突然の急騰によって予想していなかった含み益が出た場合はすぐに全てのポジションを決済してしまいます。急騰が起こるのは、何かしらのきっかけがあった後に一般投資家が飛びつくためです。そこで大きな利益を出そうと粘ってしまっては、急騰に飛びついた一般投資家が買い終えた時点で新たに買う人がいないため、あとは急落するだけになり含み益が消えてしまうのです。FXでは、利益確定のタイミングを操作することが上級者の証なのです。